田尻なんきんは扁平(へんぺい)で大きく、外皮に「ちりめん」と呼ばれる強いしわがある。1638年、島原の乱に出兵した福山藩主、水野勝成とともに九州に渡った住民が、帰路に寄港した薩摩から日本カボチャの種子を持ち帰ったのが始まりとされている。文化・文政の頃に藩主の命により、縮緬(ちりめん)なんきんに改良され、田尻の特産品として昭和30年代ごろまで盛んに栽培されました。
偏平な姿が特徴の田尻なんきんですが、今年できたものの一つが高さのある球に近いかたち。ひょっとして品種改良される前の姿に先祖返りしたものか。